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column 2026.04.01 約8分

【タイ生活と法律】ビザとワークパーミットの違い、わかりますか?|2026年の最新ルールと90日届出を完全ガイド

タイで暮らす日本人のために、ビザ・ワークパーミット・90日届出の違いをわかりやすく解説。2025年10月に義務化されたe-Work Permitの手続きや罰則、オーバーステイのリスクまで、2026年最新情報でまとめました。

【タイ生活と法律】シリーズ第2回です。前回は「ネット通販の関税が全品課税になった」という身近なテーマをお届けしました。今回はタイで生活・就労する上で最も基本的でありながら、意外と誤解が多い「ビザ」「ワークパーミット」「90日届出」の3点セットについて解説します。「会社がやってくれているから詳しくない」という方も、自分のステータスを把握しておくことで、うっかりミスを防ぐことができます。


1. ビザとワークパーミット — まず違いを理解しよう

タイで暮らす日本人がよく混同するのが、ビザ(査証)ワークパーミット(労働許可証) の違いです。この2つはまったく別の制度です。

ビザワークパーミット
役割タイに滞在するための許可タイで働くための許可
管轄入管局(Immigration Bureau)雇用局(DOE: Department of Employment)
取得先大使館・入管窓口DOEオフィス・e-WPポータル

一言で言えば:ビザ=住む権利、ワークパーミット=働く権利。この2つは別々に有効期限があり、どちらかが切れればアウトです。「ビザがあるから働ける」は誤解です。

タイで日本人がよく使うビザの種類

  • Non-Immigrant B(就労ビザ):会社員・経営者向け。ワークパーミット取得の前提。
  • Non-Immigrant O(家族帯同ビザ):配偶者や扶養家族向け。就労不可。
  • Non-Immigrant ED(教育ビザ):留学生向け。バイトは原則禁止。
  • Non-Immigrant O-A / O-X(ロングステイ・リタイアメントビザ):50歳以上向け。就労不可。
  • LTRビザ(長期居住ビザ):BOI管轄の10年間有効ビザ。税制優遇あり。
  • Smart Visa:高度専門人材・スタートアップ創業者向け。

2. e-Work Permit — 2025年10月から新制度へ

2025年10月13日、タイのワークパーミット制度が大きく変わりました。従来の紙の「ブルーブック」(青い手帳型の許可証)が廃止され、クレジットカードサイズの**デジタルIDカード(e-Work Permit)**へ移行しています。

手続きの流れ(5ステップ)

① 雇用主が登録
ThaiIDアプリで本人確認後、ポータルサイト(eworkpermit.doe.go.th)に企業アカウントを作成。

② 外国人がアカウントを作成・書類をアップロード
パスポート・ビザ・雇用契約書・健康診断書等をPDF/JPEG形式(各5MB以下)でアップロード。健康診断書は申請日から30日以内のものが必要です。

③ BT.32フォームをオンライン提出・手数料を支払い
手数料は以下のとおりです:

許可期間手数料
3ヶ月以内750バーツ
3ヶ月超〜6ヶ月以内1,500バーツ
6ヶ月超〜1年以内3,000バーツ
申請手数料(共通)+100バーツ

④ 生体認証を予約・受診
DOEオフィスで指紋10本・顔写真・虹彩スキャンを登録。所要時間は約12分。

⑤ デジタルWPカードが発行される
審査承認後、QRコード・バーコード付きのカードが発行されます。最短で当日発行も可能です。

「まだ紙で大丈夫?」と思っている方へ

システムの技術的不具合が続いたため、紙での申請が2026年4月28日まで延長されています(DOE発表・2026年2月時点)。ただし紙申請には、e-WPポータルのエラー画面のスクリーンショットを添付する必要があります。延長期限は変更される可能性があるため、最新情報はDOE公式サイトでご確認ください。

ワークパーミットなしで働くと?

  • 労働者:最大5万バーツの罰金+強制退去・2年間のWP取得禁止の可能性
  • 雇用主:違反1件あたり最大10万バーツの罰金

「会社が手続きしているはずだから大丈夫」と思っていても、自分のWPの有効期限は自分でも把握しておきましょう。


3. 90日届出(TM.47)— 忘れると2,000バーツ

Non-Bビザで長期滞在している方が、ビザとは別に管理が必要なのが90日届出です。

タイに90日以上連続して滞在する外国人は、90日ごとに入管局(Immigration Bureau)へ届出(TM.47)を行う義務があります。ビザの有効期限とは無関係に、別カウントで管理されます。

届出方法

方法詳細
オンラインimmigration.go.thから申請(最も簡単)
郵送書類を管轄の入管事務所に郵送
窓口近くの入管事務所に直接出向く

オンライン申請が断然便利です。ただし90日前後はサイトが混雑することがあり、早めの申請をおすすめします。

届出の期限

  • 期限:90日の満了日の15日前〜7日後の間に届出
  • 期限を過ぎて自主申告した場合:罰金2,000バーツ
  • 繰り返し忘れると、ビザ更新時の入管担当官の心証に影響することがあります

「出国すれば90日がリセットされる」

一度タイを出国して再入国すると、90日カウントはその日からリセットされます。年に数回タイを出入りする方は、旅行のたびにカウントが新しくなるため、届出が不要になることもあります。

注意:90日届出とオーバーステイは別物

「90日届出を忘れた=オーバーステイ」ではありません。90日届出の不履行は独立した違反ですが、ビザの滞在期限(スタンプに書いてある日付)を超えることとは別の話です。


4. オーバーステイ — これだけは絶対にダメ

ビザに記載された**滞在許可期限(“Permitted to Stay Until” の日付)**を過ぎて滞在することを、オーバーステイ(滞在超過)といいます。

罰則

  • 1日あたり500バーツ(上限20,000バーツ)
  • 自主出頭の場合は罰金のみで出国可能
  • 摘発された場合:強制退去+ブラックリスト(再入国禁止)

再入国禁止の期間(段階的)

オーバーステイ期間再入国禁止期間
90日以内禁止なし
90日超〜1年以内1年間
1年超〜3年以内3年間
3年超〜5年以内5年間
5年超10年間

「1〜2日くらい大丈夫」という感覚は危険です。タイの入管は近年厳格化しており、「知らなかった」は理由になりません。スタンプの日付は必ず自分でも確認しましょう。


5. 帯同家族・留学生はどうなる?

Non-Oビザ(家族帯同)の方

配偶者がWPを持つ就労者の場合、帯同家族はNon-Oビザで滞在します。Non-Oビザでは就労は認められておらず、ワークパーミットも取得できません(就労する場合は別途Non-BビザとWPが必要です)。

90日届出は帯同家族にも同様に適用されます。配偶者の会社任せではなく、ご自身のカウントも把握しておきましょう。

Non-EDビザ(留学)の方

学校側が手続きをサポートするのが一般的です。ビザの更新には通学実績・出席率が関係することが多く、学校の指示に従うことが重要です。アルバイト・副業は原則禁止されています。

お子さんも対象

子どもがタイに長期滞在している場合も90日届出の義務があります。親が代理で届出することができます。


6. まとめ — カレンダーに入れておくべき3つの期日

手続き期限の目安方法
ビザ延長有効期限の30日前から申請可入管局窓口
WP更新有効期限の30日前から申請可e-WPポータル or DOEオフィス
90日届出満了日の15日前〜7日後オンライン申請が便利

3つの日付をスマートフォンのカレンダーにリマインダーとして入れておくだけで、大半のトラブルは防げます。


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本記事は2026年4月時点の一般的な情報をまとめたものです。ビザ・ワークパーミットの手続きは個々の状況により異なります。最新情報はイミグレーション(immigration.go.th)または雇用局(eworkpermit.doe.go.th)の公式サイトでご確認ください。本記事はタイの法制度に関する一般的な情報提供を目的としており、タイ法に基づく法的助言を構成するものではありません。具体的な案件については、タイの弁護士資格を有する専門家にご相談ください。当事務所では提携先JTJBのタイ人弁護士と連携して対応いたします。

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